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ヒトラー 〜最期の12日間〜のおおおおおおおのレビュー・感想・評価

ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)
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語り手のユンゲさんが、ラストのインタビューで「若かったから、知らなかったからというのは言い訳にならない。目を開いて見ていたら気づいていたはず」と自分を責めていたが、実際どうなんだろう。

確かにその通りで、これから同じ過ちを繰り返さないためにも私たちはその言葉を心に刻まなければならないが、当時のあの状況、戦争しかしらない時代に生まれた若者にはなかなか難しいことなのかもしれないと思った。
「自分に非はない」で終わらさず、現実と向き合うことは簡単なことでは無い。
戦争が終わってもなお自分を責め続けて生きなければならない、戦争はこんなにも人の心に取り返しのつかない大きな傷を与えてしまうものなんだと思った

また、本作でのシュンク教授は人道的で勇敢なキャラクターとして演出されているが、実際はユダヤ人の人体実験にも関わった人物とされている。
映画一本だけで客観的にすべての登場人物に目を向けることは難しい。特に本作は、ヒトラーの最期だけではなく、将校やその家族たちの最期の精神状態が丁寧に描いたものだった。

得体の知れない残酷な怪物ではないからこそ、怖いものもがあった。