元刑事ってのが最高に良いな、
落ちぶれて、何でも有りのアウトローなヒーローというのが。
杜撰な捜査が蔓延るせいで、まともな真実に辿り着くことが難しい。
警察の体系そのものが破綻していて、イカれた犯罪者ほど、その網目を取り抜けていく。
実際の事件を基に作られたフィクション映画であり、そのもどかしさをも忠実に再現しているようで、やりきれない。
少しずつ最悪が重なって、濃い最悪へとピントが合っていく。
いつだって、韓国映画には雨が降る。
哀しみの雨、やりきれない雨、焦燥の雨。
どこかへ、懸命に足掻こうとする人間を、
「無関係だ」と主張するような自然の意地悪さを感じる。
こういう映画、好きです。