たまたまネットで國村隼氏の『哭声/コクソン』のインタビュー記事を読んですごく面白かったので、「イカれている監督」というナ・ホンジン作品を観たくなって、まずはデビュー作を鑑賞。評価が高いのが納得の面白さであった。
ポン・ジュノ監督の『殺人の追憶』でも思ったが、こんなに警察を無能扱いにして問題が起きないものなのかねぇ。それとも韓国警察自身も認めちゃっているのかしらん? どちらも実話ベースだしね。
はっきり言って「好きな題材」ではないが、スロースタートから徐々に加速度を増していく演出には唸った。大事な場面では雨が降るのもお約束なのかな。前述のインタビューでは、監督がクリスチャンだと書いてあったので、あの現場が教会関係の家というのが非常に興味深い。最後の最後まで手加減なしなところは韓国映画らしいのだが、ラストだけは救いがあるかもしれない感じで終わってくれたのが良かった。
ただし、ある一点の描写については物申したい。後からレビューやネットで調べた限りでは誰も指摘していないので、俺が指摘しちゃる。
終盤のタバコ屋のシーン。そこでは犯人の顔の左側の絆創膏は血が滲み、完全にそして綺麗に「日の丸」そのものになっている。そしてその後の残虐なシーンもその左側からのカットのみ。これは絶対に偶然ではなく、あえて韓国人の観客にそれを見せることを意識して撮影されている。こういうさりげない演出は本当に不快だし、明らかにやり過ぎだと思う。その反面「やり手だなぁ..」とも思うけど。
そういえば『哭声/コクソン』も國村隼氏の役どころを鑑みると、、、観たいような観たくないような。
でも結局は観たんだけどね( ´∀`)