とむ

チェイサーのとむのレビュー・感想・評価

チェイサー(2008年製作の映画)
3.5
「これ終盤の方の展開だろ…」
って思うくらい殺るか殺られるかな展開を冒頭30分くらいの辺りで見せて真綿で首を絞める様にジワジワ苦しめて来る辺り、
流石韓国サスペンスって感じ。

なんというか、描写が生々しいんですよね。
凶器にべっとりへばりついた脳漿と髪の毛の感じとか、
ヘドロみたいな血液の質感だったり。
「悪魔を見た」の開始5分で生首ゴロンを見せられたように、
「そこ写しちゃうかー…」って部分をこれでもかってくらい見せつけられる。
韓国サスペンスの容赦なさが痛い。


終盤にある窓越しに見た男の顔が…っていうシーンも、クドさが無いんですよね。
サラっと見せて終わり。
正方形のキューブみたいな形した部屋の演出とかも「なんかよくわかんないけど不気味」っていう感じがよく出てて、
その辺の演出の潔さは韓国ホントうまいと思います。


ただ、「殺人の追憶」や「殺人犯の告白」の時も思ったんですが、
どうにも警察たちがドタバタコメディ的スラップスティック無能集団になっちゃってるのに終始イライラ。
韓国の警察集団って札付きの無能かなのかなの?

主人公たちが窮地に追い込まれるのもどうにも空回りの自業自得感が前押しして全然ハラハラしないんですよね。
どっちかっていうとイライラした。

雑貨屋のババアが余計なこと言わなきゃ、
せめて彼女は…
とむ

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