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ノートに眠った願いごとのIPPOのレビュー・感想・評価

ノートに眠った願いごと(2006年製作の映画)
3.2
95年夏に起きたソウルの三豊百貨店崩壊事故。この事故を詳しく知らなかったけど、502人の死者を出し2013年まで世界最大の建築物崩壊事故だったという。
意外にもこの事故を題材にした作品は少なく、興味深い一作。

結婚直前のカップル。百貨店を訪れた彼女はそこで事故死する。残された彼は10年後、遺品として届いた彼女のノートに記された彼女の理想の旅のコースを1人辿るのだった…。

題材からして期待したけれど事故そのものへのフォーカスが不足。悲しみや苦悩の描き方が美化され過ぎかも。7割くらいが彼女の面影を探すロードムービー風なのがこれじゃない感を高める。
ただ、作中の百貨店の外観や事故映像は本物に忠実に描かれています。

急速に近代化を遂げた80年代〜90年代前半の韓国。その一時代の終幕と誤算の象徴のような出来事。隣の国の現代史を学ぶ勉強にはなります。

※ヒロイン2人の顔が似ていてたまに区別が付かなくなる。雰囲気と顔立ち似過ぎな女優2人起用するのなんなん?
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