御朱印帳

蜘蛛巣城の御朱印帳のレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
3.6
まさに総合芸術。
台本、含蓄のあるセリフ、日本の能、音楽、音響、風景、アクション、大道具、静と動、心理模写。
五千弱のレビュー数を見ると、もつともつと多くの方に見てもらいたい。
昭和32年のモノクロでも十分に楽しめる。

シェークスピアのマクベスを日本の戦国時代に置き換え、物の怪の予言に導かれたり、妻にそそのかされて主君を殺して自らがその地位に就くものの、怯えながら主君と同じ運命を辿る、というお話。

「蜘蛛の手の森」の杉林も立派、今、あのロケ地はどこかと思ったら、奈良の春日山原始林とのこと。
「黒澤明解題」という本が手元にあり、併せて読むと、作成意図や作成過程の理解が深まり、興味深い。

大型スクリーンで見ると、役者の表情もクリアになり、もつと凄さが分かると思われた。
ただし、挿入歌やセリフが聞き取りにくい場面もあるので日本語キャプションがあつた方がよいかも。
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