ゾロ

蜘蛛巣城のゾロのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
3.5
BS自動録画分鑑賞

シェイクスピアの「マクベス」を
日本の戦国時代に置き換えた物語
【乱】は「リア王」の書き換え

森で出会う老婆姿の物の怪に
未来の暗示を受けて主君を殺めて
城主を掠め取ってしまう武将の話

シェイクスピアが描いた
王族、貴族への皮肉よりも
滅びゆく因果応報の話をメインに
人間の業が描かれている

マクベスの有名な台詞は無し
「綺麗は汚い、汚いは綺麗」
「女の股から生まれたものには負けない」

有名な台詞の類似
「蜘蛛巣の森が動かぬ限り、負けない」


冒頭の描かれ方が好き
白黒で描かれる靄で白いだけなのに
音楽の影響かな?…映像が不気味
靄が晴れた先に見えるのは…

ズームアウトや音楽による煽りが印象的
馬のいな泣きも、距離感や混沌に一役

三船さんと言えば,渋くて強くて格好良い!
このイメージを覆す配役が良い!
勇猛な武将が内面からやられていく…
野心家の妻が政治に口を出すと…

冒頭だけで無く
動く森を城から見るシーン
最後の追い詰められるシーン
見処たくさんありました!

ジャケットに描かれているシーンは
実際のシーンで、あの表情になるのか!と納得

今回も字幕表示で鑑賞
時代劇は台詞の聞き逃しと
意味を即座に理解出来る様に
字幕鑑賞をしてます


シェイクスピアと言えば…
『七人のシェイクスピア』
無茶苦茶面白い漫画だったのに…
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