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生きるべきか死ぬべきかのcookieのネタバレレビュー・内容・結末

生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ワルシャワ🇵🇱の劇団員たちがナチス相手に大芝居を打つ、風刺の効いたセンス抜群の社会派サスペンスコメディ!
1942年の作品。日本公開は1989年と約半世紀かかっている。

原題はハムレットの台詞として有名な「To Be or Not To Be」
邦題はお堅いイメージだけれど、「このままで浮気しないか、浮気する方に動くのか」でもあるわけですね、ここではw😁

あの台詞やチーズの件などの繰り返し(いわゆる「天丼」)、二度見は笑いの基本!😃

夫が男性の衣服を見つけた時のお笑いっぽい動き、そこからの愛国心や正義感で煽る舌戦w😆
気のいい旦那様。ドロドロしなくていいわ〜👍

いかにも浮気らしいシーンや、血生臭いシーンがないところがいい💮

「V」の字が書かれるシーン(ロシアの「Z」を連想させる😓)があるが、「V for Victory キャンペーン」は1941年に始まったのだとか。

時代背景がわかるので重たい映画になりそうなところを、あくまでも深く考えさせずにテンポよく進む。その分、省略されて描かれていない過程にあとから気付かされたり、こちらが騙されることも。
さすが役者揃い!💫

その力を結実させても、ラストにまたw⁉️😁

本作がエルンスト・ルビッチ監督作品初鑑賞🎬
ドイツ人監督がこんな作品を発表して大丈夫?😨と思ったら、コメディアン等を経て監督として成功した後はアメリカが拠点。1935年にはドイツ市民権を剥奪され、翌年にはアメリカの市民権を獲得していた🇺🇸
遅ればせながら、他の作品も観てみたくなった。

主演は公開直前の慈善活動が元で飛行機事故死したキャロル・ロンバート。
wikiによると、ファンに向けた「みなさんにさようならを言う前に一言。私と一緒に支援活動に参加してください。V for Victory !」が最後の言葉だったという。
夫クラーク・ゲーブルの彼女への思いも知ってしまうと、そういうこともひっくるめて本作と重ねてしまう。
そういう意味でも私にとって印象深い作品✨

【追記】
「ベニスの商人」のシャイロックの台詞(下記参照)が、本作では「ユダヤ人」の部分を「ポーランド人」に変えて使われている。児童書で読んだことしかなくて、今までシャイロックは完全なる悪人だと思っていた💦本作で気づけて良かった✨

ユダヤ人には目がないというのか?手が、内臓が、体の各部分がないとでも?
感覚が、感情が、情熱がないとでもいうのか?
同じ食べ物を食べ、同じ刃物で傷つき、同じ病にかかり、同じ治療で治るのでは?
キリスト教徒のように、同じく冬の寒さや夏の暑さを感じるのでは?
俺たちだって刺されれば血が出るし、くすぐられれば笑い、毒を盛られれば死ぬじゃないか。
俺たちを痛めつけたら復讐しないとでも?
ほかが同じなら復讐だって同じだ。
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