ゆみモン

津軽じょんがら節のゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

津軽じょんがら節(1973年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ATG映画はいい。
斎藤耕一監督はいい。

何もない津軽に退屈していた男だが、結果的に津軽に故郷を見出し、シジミ漁をしてそこに根を下ろす決心をする。
それは盲目の少女を愛し、彼女の心の中に自分の居場所を見つけたせいかもしれない。反対に、女は盲目の少女を愛した男に失望して津軽を出ていく。きっと二度とは戻らない覚悟で。
この二人の結末が対照的で面白い。
男が、東京からの追手に見つかり殺されてしまうというラストが切ない。そのまま少女と幸せに生きて欲しかった。
全編を通して、津軽の荒れた海と三味線の音色が、哀しく美しい。