カズザク17

ターミナルのカズザク17のレビュー・感想・評価

ターミナル(2004年製作の映画)
4.0
数週間前に、久しぶりにトム・ハンクスを映画で見た。何だか懐かしくなって、昔見たこの映画を…。
人は誰でも、1つや2つは待っている人・物・事がある。ただ待っているだけ=現状維持で待ち続けるのか、何か出来る事をやりながら=前進・成長しながら待ち続けるのかで、待っていた人・物・事がやってきた時の結果が変わるように思う。現状維持の場合、やってきた時に全てが「終了」「完結」のように思う。前進・成長しながらの場合、やってきた時 が「終了」ではなく、「再出発」「更に前進」のように思える。
この映画の場合、空を飛んでいる時に、突然祖国を失う。帰る事も出来なければ、前に進む事も出来ない。自分では、どうする事も出来ない絶望的な状況の中で、生きていく知恵・手段を身に付け、独力で英語を勉強し、更には己の才能で職と食を確保する。残念ながら、愛する人を手に入れる事は出来なかったが…基本、前向きに頑張ろうという気持ちになれる映画だった。
最後の、後ろを向く、コートを着せる、外は雪では、世界に君臨し続ける(し続けた)アメリカ社会の、傲慢な中にポロリと見せる優しさのように思えた。