チェコ・ストップモーション・アニメの始祖、イジー・トルンカ監督が初期に手掛けたセルアニメ。第一回カンヌ映画祭(1946)短編部門でディズニーを抑えてグランプリ受賞。
「ブレーメンの音楽隊」の翻案で、山賊たちはトランプに興じる。。。
墨絵のような背景と独創性のあるアニメーションの動きが興味深かった。「ディズニー型のアニメーション」からの脱却を目指して制作されたとのこと。手作り感が功を奏しアート味が感じられた。
本作がグランプリ受賞したことでトルンカ監督は一躍世界に名が知れて”東のディズニー”と称された。本国チェコでは、トルンカ監督やカレル・ゼマン監督が本格的に活動を開始した終戦初年度の1945年をチェコ・アニメの始まりの年としているそう。
ちなみにこの年、ディズニーは後に問題作とされる「南部の唄」(1946)を製作している。