ヘロヘロ

死霊の罠のヘロヘロのレビュー・感想・評価

死霊の罠(1988年製作の映画)
3.7
wowow

劇伴はTubular Bells Part 1へのオマージュか。音楽担当の吉良知彦はマイクオールドフィールドの影響を公言してるし、まあ確実ですよね。この短いフレーズのリフレインがオールドスタイルホラーの舞台装置としてしっかりと機能していますね。

今はあまりお目にかかることのなくなってしまった80年代に一時代を築いた豪華な女優人、さらにこちらも今は俳優をされていないけど、大好きな俳優本間優二さんも出ています。
小野みゆきさん、小林ひとみさん、桂木文さん、中川えりさん、清水宏さん!キャストが贅沢すぎてお腹いっぱいです。

監督が池田敏春で脚本は石井隆という今は亡き『天使のはらわた赤い淫画』コンビですし、撮影は田村正毅!という最強の布陣。
モノクロの早繋ぎカットや大量の水、ヌルヌルクリーチャーなど低予算工夫映画としても優れております。
そして荒い粒感のあるフィルムが何とも良い味出してます。この辺り、舞台の廃屋の雰囲気を含めて「カメとめ」にも影響を与えているんではないでしょうか。
猥雑で雑多なサブカル色に満ちた80年代の空気を感じされてくれる、80年代日本映画の重要作の一つだと思います。そんな映画をお求めの方にオススメです。もちろんグロシーンに加えて猥褻シーンもあるので要注意。
ヒデキー!カンゲキ!