ゆのは

ザ・セルのゆのはのレビュー・感想・評価

ザ・セル(2000年製作の映画)
4.0
カルト映画として
評価が二極化しそうだが、
想像を超える面白さだった。

ノーラン作品の中でも
圧倒的トップで好きな
「インセプション」
の原点を見た気分。

「羊たちの沈黙」の
レクター博士と皮剥ぎ人間、
「ファーゴ」の草刈り機男
に並ぶシリアルキラー。
そんな奴の潜在意識に潜入して
監禁された女性の居場所を
突き止めるという話。

相当グロいけど、
それ以上にアートな
世界観が刺激的かつ印象的。
補色使いはおろか
配色がもはや天才。

一歩間違えれば
ただの仮装大会。
この作品は終始不穏な
空気を漂わせ、
独特な華やかさを放っていた。

一方、ストーリーは
カルト的な要素を含みながら
サスペンススリラーとして
上質な仕上がりだったかと。

狂気じみた犯人の動機が
明らかになっていくあたりは、
恐ろしくも哀しくも感じた。

設定は今じゃ
ありきたりかもしれないが、
それ以外は私が知っている作品
で他に類を見ない奇作。
ゆのは

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