たた

ザ・セルのたたのレビュー・感想・評価

ザ・セル(2000年製作の映画)
3.8
精神世界、夢の世界、をビジュアル化したらどうなる?っていう。

常人でも、夢の中なんて支離滅裂な展開だったりするもんですが…

しかもそれが異常な犯罪を繰り返すような精神倒錯者の脳内だったら?

お話は、連続殺人犯を捕まえたものの昏睡状態になってしまったので、監禁された被害者の行方を探るために、精神世界での対話に挑むというもの。
でもストーリーやSF的な設定は、ほぼオマケですかね。
とにかく絵がすばらしい。

ターセム監督、冠せられた異名が「ビジュアル・モンスター」だそうで!
絵面のインパクトはとにかく強烈。
ひとつひとつのカットが、ぶっとんでます!不気味な美しさ。

何の脈絡もなく突然輪切りにされる馬。

体育座りで夜空を見上げてぽかんと口を開けている3人の女性。

奇抜な(っていう陳腐な表現だと石岡さんに失礼な気もしますが)衣装で襲いかかってくるわけわかんない不気味悪い人たち。

当然、何かの比喩だったり、何かを間接的に表現してたりするんだろうけど、はあ、よくわかりません。とっても絵画的。

序盤でキャサリンが観ているアニメ映画は、こちらも倒錯トリップムービーとして有名な?「ファンタスティック・プラネット」ですね。
モヤモヤした気持ち悪い気持ちよさが共通してる。

人の心って奥深い。
たた

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