Tラモーン

バイオハザード IIIのTラモーンのレビュー・感想・評価

バイオハザード III(2007年製作の映画)
3.7
意外と90分代の作品が多くて続けて観やすいので。


アンブレラ社がラクーンシティに核爆弾を投下した惨劇から数年後。Tウイルスの感染拡大は止まらず、地上はアンデッドで溢れかえり今や世界中に蔓延し文明は崩壊していた。生き残った人々は旅を続けながら安息の地を探し続ける。その一方で、アンブレラ社北米支部のアイザックス博士(イアン・グレン)はTウイルスに対する血清をつくるため、アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)のクローンを生成し人体実験を繰り返していた。


前作がアクション+微妙なゾンビ要素によりやや陳腐な仕上がりになっていたのに対して、今作はポストアポカリプス+ゾンビという要素に加え、舞台が明るい砂漠の日中であることなど設定を大きく変えたことから持ち直してきた感あり。

文明が崩壊したあとの生き残った人類の戦いとしては『マッドマックス』シリーズへのオマージュは間違いないでしょう。

それから前半の山場であるカラスゾンビの大群のシーンはヒッチコックの『鳥』かな?
このカラスゾンビの大群が画面を埋め尽くすシーンはかなり迫力があったし、人間を啄む姿はかなり恐ろしい。『バイオハザード』シリーズのゾンビがウイルス由来である設定を生かしたとても面白い表現だと感じた。

また今作から所謂「走るゾンビ」が出てくるのも特徴か。

加えて大量に作られたアリスのクローンや、アリス自身が超能力に目覚めるなどSF色も濃厚に。
特に冒頭のクローンアリスの死体が積み上げられた様はラストシーンへの布石になっていて、結構『Ⅳ』が楽しみな終わり方だった。

過去2作品と比べて主要キャラクターたちが犠牲になるシーンがよりつらく見えるのは人物描写が丁寧になったからなのかな。
前作に続き登場のカルロス(オデット・フェール)をはじめ、世界の終わりのその後で、戦い続ける人たちが皆健気でカッコよかった。

"希望こそ必要なのかも"


もうしばらく続けて走りましょう🧟‍♀️🧟‍♂️🧟
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