千年女優

故郷(ふるさと)への長い道/スター・トレック4の千年女優のレビュー・感想・評価

3.0
カーンとの戦いで犠牲になった副長スポック復活を果たした一方で息子デビッドや愛機エンタープライズを失ったジェームズ・T・カーク。軍法会議を覚悟して帰路へ着いた彼らが、地球に突如として現れた謎の探査船が放つ妨害電波を解決するためそれを受け取れる既に絶滅したクジラ求めて20世紀へタイムトラベルする様を描いたSF映画です。

北米では熱心なファンを持つSFテレビドラマのクラシック『スター・トレック』の映画シリーズ第四弾となる1986年公開の作品で、これまで様々な人物が代わる代わる務めた監督は初めて前作からの継続で劇中ではスポックを演じるレナード・ニモイが担当。当時世界的に話題にもなっていた捕鯨を扱って前作を上回る興行収入を獲得しました。

テレビドラマに続けて映画三本とアイディアに尽きた感はあって、本来のフロンティア・スピリットをフィーチャーしたスペースオペラから逸れたオカルトじみた方向を突き進みます。シリーズとしては迷走の感は強くありますが、タイムトラベルものの強みであるギャップのユーモアを全うすることで外伝的な位置づけで成立させる一作です。
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