こんなにすすり泣く声が満ちた劇場に居合わせるの、久しぶりだった。
ああ、トゥルーノースで背景になってた「帰国事業」でお兄ちゃんは北朝鮮に渡ったのか。
と、なんだかあの事業を中と外から見たような感覚。
観ていて遣る瀬無くて仕方ない。
出てくる人みんなの心情がよく伝わって切ない。
間とか表情でよく伝わるなあと思った。
「どう生き抜くか。それ以外は思考停止」
っていうお兄ちゃんの言葉に、
この間観たビヨンドユートピアで
「私たちも母国を捨てたくて捨てたんじゃない。生き抜くために捨てるしかなかった」
って言ってる脱北者を思い出した。
生き抜くために、思考を止める人と、(止めても一定生きていける最低限の生活レベルがあるってことなんだろう)
生き抜くために、考えに考え、計画に計画を重ねて逃げる人と。
どっちをとっても苦しいし辛いということが、何となく分かってしまった。
国が違うってだけなのにね。