鳩摩羅什

アイ・アム・レジェンドの鳩摩羅什のレビュー・感想・評価

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)
3.5
本作の原作は1954年発刊のSF小説。1964年公開の『地球最後の男』を観ていなくても楽しめるが、観ていればなお楽しめる重層的な作品になっている。監督は2005年公開の『コンスタンティン』を撮ったフランシス・ローレンス。リアルとCGが融合した映画作りがうまい監督だ。ラストシーンだけ好きではないが、本作も面白かった。ときおり過去に戻って経緯が徐々に明かされるのも良かった。
そして、今回改めて驚いたのはウィル・スミスの演技力だ。全体の7割は彼しか登場しない作品だから存在感があるのは当然だが、軍人であり学者であり愛する人を失った男という難しい役を見事に演じていた。
話をする相手が一人もいないという究極の孤独。それは主観を肥大化させ、視野狭窄をもたらす。本作の主人公もそれに陥ってはいるが、信念に生きたために「伝説」となった。そうか、「視野狭窄≒信念に生きる」なのか。
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