mh

アメリカン・ゲリラ・イン・フィリピン/アイ・シャル・リターンのmhのレビュー・感想・評価

-
フリッツラングが手掛ける太平洋戦線ものという変わり種。
ゲリラを指導することになるアメリカ軍士官が主人公。
・バターン陥落後、なんとかしてオーストラリアに渡ろうとするも、賢いひとたちに止められる。
・結果的にレイテ島でゲリラ活動と、フィリピンゲリラの指導に当たる。
・軍を連れて戻ってくるのではなく、無線を整備することで、軍をつれてくるというロジック。「戦場はここだ」そりゃそうだ。
・太平洋戦線のスローガン「アイシャルリターン」のたばこパッケージ。
・現地で紙幣(軍票?)の発行。
・活動資金の寄付を募る詐欺師集団(アメリカ人たち)のくだり。(結果的に野放し)
・日本人の残虐っぷりが絶妙で、これならありえそうだと思えてしまう。
・クライマックスである教会の銃撃戦が大迫力。
大けがをしたフィリピン人の手術を任されるくだりがすごかった。やったことないといってるのに、あなたならできると諭されてやってみるけど、ほらやっぱり死んじゃったじゃんとか見たことない展開。
マッカーサーの凱旋でエンド。
作中の敵は日本だけど、朝鮮戦争のプロパガンダ映画という位置づけ。
フリッツラングは失敗作だったと公言してるそうなんだけど、あれこれ見てるこっちからすると、めずらしい展開が多くてとても楽しかった。
現地で撮影しているからこそ伝わってきた空気感みたいなのもあったと思った。
面白かった。
mh

mh