新潟の映画野郎らりほう

余命の新潟の映画野郎らりほうのレビュー・感想・評価

余命(2008年製作の映画)
1.5
【狭義の中に広義こそを説くヒューマンドラマ】


乳癌治療と出産の究極二択とゆう 特異状況の狭義を扱いつつも、その本質は「子を産み 母になるとゆう とかく当たり前視しがちな行為が いかに命懸けで崇高な事か」とゆう普遍・広義こそを訴えたヒューマンドラマ。


松雪演じる滴は 己の選択を完遂する為に、夫や友・同僚・親類に心を閉ざす。 映画はそれを松雪の心象モノローグで表現する。
つまり ダンマリを決め込む松雪だが、私達観客にだけは その真意が伝えられるわけだ。

だが確かに真意は伝わるものの 他者を拒絶した女の独りよがり感だけが強調されてしまい、共感より反感を抱いてしまいかねない構成が残念だ。
提示される主題は良かったのだが。




《劇場観賞》