RIO

巨人と青年のRIOのレビュー・感想・評価

巨人と青年(1992年製作の映画)
3.0
―― 未生

手探りで求める広大無辺にある音階

聴こえてくるある旋律 間隔をおいて寄せてくる
音楽大生のステファンはポーランドを旅立つ

デンマークの美しい湖畔に住むヘンリー・ケスディは
世界的な名声を得た作曲家

降りてくる美しい旋律はヘンリー・ケスディの未完成交響曲
だと考えたステファンは曲の創作を依頼する

沈黙は敗北
一つの曲が生まれるために命が削られる
砕けてバラバラになった 大きすぎる代償
それを受け入れる時間が
この世の理として感じ取れる
音楽の最も中心的な要素
同じ音は二度と訪れない 儚なく消えていく
失っては生まれる…

未生なる存在の交響曲を生み出す
父性と母性が描いてあった
男と女がいる
だから単一では何も生まれない

人生と芸術は切り離しては考えられない
でも人間にできることは精一杯に生きること
この曲を完成させるために
涙した人間たちが呟いてる
生命は生きていて
そのものが満たされることはこの世では
無い…

存在すること
ステファンは考えていました
ヘンリーの赤ちゃんが息苦しそうにしている
ステファンがそっと触れて抱き上げると呼吸が治まった
最後は心休まります



...またデイミアン・チャゼルの「セッション」が観たくなった!
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