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前科 ドス嵐のseapony3000のレビュー・感想・評価

前科 ドス嵐(1969年製作の映画)
4.0
塀の中囚人服でアンニュイな哲の静止映像の数々のオープニングクレジットありがとうございます。実母の森光子が湿度高くてまったく余計というか、やっぱし竹弥親分との散歩や、アネさんの奈良岡朋子の白玉氷なんかの疑似家族とのシーンが好み。「前科・仮釈放」から白髪増えて眉毛薄めの青木義郎、ニタニタしながらゆっくり時間かけて哲の小指を斬るシーン気持ち悪くて好き。湯原昌幸のボーカルのなか麻生れい子と哲が距離離れて見つめ合うところは、居場所のない者同士の空虚な心と心が交差しているようにみえて切ない。2度も拉致されて犯される麻生れい子に認識もされずに殺される佐藤允もさらに切ない。ブルーのストライプにモノクロの新宿の空撮写真が壁一面に貼られた青木義郎の事務所カッコいい。この部屋にイマケンさんがいるとファスビンダーにもみえてしまう。
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