超絶。
グスタボ・フォンタンっぽい。顕微鏡のようなミクロのショットによる質感の探求によってエモーションを作っていくのだが、フォンタンよりは引きのショットが多くバランスが良いのでソクーロフの方が好き。
何よりビデオ画質、定点撮影によってやたら心霊ビデオみがあるのだ。
日本家屋の奥行の暗さや、画面外の音(木枯らしや虫の羽音)の異様なオーバーラップが不気味さを加速させる。画面にただよう半透明のモヤ?はなんなんだろうか?CGか?
築130年の日本家屋に1人で住む松吉うめのさんの顔の全体が映るのは、彼女が縫い物を完成させた時である。
この縫い物からの主観?で彼女を下から見上げるように撮るショットの素晴らしさと言ったら無い。
ラストめっちゃ句読んでくるなとか思ってたら彼女が一礼して立ち上がる。ハッキリと体全体が映るシーンはここだけだが、初めてわかる背中の曲がり方にジーンと来てしまう。
家を外からとらえたショットもあるのだが吸血鬼の城みたいに撮られていてわろた。
ロケーションは奈良の明日香村だってさ。