しらすごはん

雨の訪問者のしらすごはんのレビュー・感想・評価

雨の訪問者(1970年製作の映画)
3.7

サスペンス映画の名作です。

フランス風味のストレンジテイスト。

『太陽がいっぱい』『禁じられた遊び』のルネ・クレマン監督作品。

チャールズ・ブロンソンと、マルレーヌ・ジョベールの2人の魅力で引っ張っていく物語です。

衣装の色使い、おしゃれ。

サスペンスを盛り上げる、
“雨の訪問者のワルツ“も素敵でした。


雨の降る日、夫の帰りを待っていた主人公メリー(マルレーヌ・ジョベール)は自宅で男に乱暴される。

隙をついて、メリーは猟銃でその男を射殺する。

そして死体をマルセイユの海に捨てる。

次の日、謎の男ドブス(チャールズ・ブロンソン)が現れ、「赤いバッグを渡せ」と凄んでくる。

ドブスは、メリーの殺人と証拠隠滅を知っているふう。

認めさせようとするドブスと認めないメリーの間に2人の心理戦が展開する。

ドブスはメリーを追いつめていく一方、別人から軟禁されていたメリーを助けたりもする。

敵なのか、味方なのか。

飛行機の副操縦士の、留守がちな夫の行動もあやしい。


小道具で使われた胡桃が印象的でした。

2人は胡桃を使って、何度かゲームをします。

ドブスがクルミを投げても窓ガラスは割れないのに、マルレーヌ・ジョベールが投げるといつもガラスが割れてしまう。

「恋をした人が胡桃を投げるとガラスは割れる」とドブスは、メリーをからかいます。

事件がひと段落し、ドブスが去り際に、胡桃を投げるとガラスが割れるシーンがラスト…
 
最初の方ではそうでもなかったけれど、ショートカットのマルレーヌ・ジョベールを、観客もいつしか好きになっちゃいますね。
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