三隅炎雄

喜劇 初詣列車の三隅炎雄のレビュー・感想・評価

喜劇 初詣列車(1968年製作の映画)
3.8
これは瀬川監督のナンセンス趣味が割合よく出た佳作。話はあってないようなもので、渥美清が前衛画家の素材になったり前衛音楽グループの一員になったりフーテン族に潜入してハイミナールでラリったりをアハハと笑っていると、最後は初詣でめでたしめでたしの正月映画。これをフランキー堺でやったら泥臭くて目も当てられないだろう。
渥美清の芸あってこその映画ではあるけれど、前衛音楽を絡めた終盤のドタバタはなかなか楽しい。主人公が鉄道員である必要は全く無くて、設定だけ借りて趣味をやった感じの映画(ダニー・ケイ映画あたりが参考?)。仕上がりは後期のドリフ映画に近いか。
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