みーちゃん

素晴らしき哉、人生!のみーちゃんのレビュー・感想・評価

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
3.7
モノクロにも関わらず、色彩豊かな世界を観ているようだった。普遍的なテーマと完璧な構成で、まるで大人の童話。根が明るくて、洒落ていて、天使のキャラ設定も素敵✨

時代を超えて共感できるのは、物語の土台となるジョージ・ベイリーの子供時代のエピソードが、とても具体的に、丁寧に、清らかに描かれているからだと思う。弟を助けた咄嗟の行動と自身が負ったリスク、子供から見た親の姿やアルバイト先での出来事。「耳をぶたないで!」事件は、店主にとっても、生涯忘れられない一日に違いない。

クライマックスも納得。ジェームズ・ステュアートの鬼気迫る高低差により、とてもリアルに感じることができた。と同時に、決して彼だけが特別じゃなく、存在意義や価値のない人間なんて一人もいないんだ。人生はいつでもリスタートできるんだ。って、素直にそう思えた。