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素晴らしき哉、人生!のこーたのレビュー・感想・評価

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
4.6
どんな状況でも人生捨てたもんじゃないと教えてくれる義務教育映画。
ジョージはひたすら苦渋を舐めさせられる。大望を抱きながらも自分の義務のために街を離れられず、友人たちが街を出て成功するのを眺める人生。作中でもずーっと鬱憤が溜まっていく彼の姿が心苦しく、ついには不運としか言いようがない8000ドル事件で人生最悪のピンチに陥る。そこで登場する天使の力で、もし自分が存在しなかったら?を実現されてしまう。ダメ押しの不運に観てるこっちも死にたくなってくる場面で、大逆転のクリスマスプレゼントによって彼は街一番の幸せ者になるのだった…。
天使が忘れた頃に登場して、このダメ押しによってラストがより印象的になっている。ジョージの人生は一見悲運で悲惨な様にも見えるが、彼1人がこれまで生きてきた人生の中で多くの人を助けて影響を与えてきた。その積立貯金が最後になってバーっと返ってくる。実際の世界では天使も都合よく出てきてくれたりはしないけれど、天使がいなくてもこのストーリーは成立するので救われる。ボッターとは対照的に、ジョージは自分の利益のためではなく自分のするべき正しいことを常に実行してきたから主人公なのだ。
自分の人生何でこうなんだ?となっているすべての人に観てほしい作品です。久々にめちゃ涙でた。
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