ゆりな

素晴らしき哉、人生!のゆりなのレビュー・感想・評価

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)
4.0
もし、自分が生まれていなかったら。

アメリカでは毎年クリスマスに放送されている映画。

あらすじを見ると「クリスマスの日に自殺しようとした主人公を天使が助け、いなかった世界を見せる」たられば的なのが描かれていたが、違った!
最初から第四の壁的なのがあり、白黒の雪山に関しては「市民ケーン」を思い出すし、同じように小さい頃からを振り返る話だった。

これカラーだったらかなり綺麗だっただろうなぁ。

途中から町山智浩やジェーン・スーが過去にやっていたウォッチパーティーのポッドキャスト流しながら観ると、主人公が「大人気ない」などフルボッコにされていて笑う。
うちの父も物に当たり散らすし、こんな感じだったな。

正直前半は長丁場や退屈も多いなと思っていたのだけど、後半が面白くてここから一気に進む。そして前半飽きていた伏線が全部回収される!

本当に手前味噌な感想なのだけど「人生は何度でもやり直せる」ってことを教えてくれる作品。
解説付きだと時代背景や小ネタがよく分かるので、ぜひ。

私自身、今年のまとめとして、周りの友人に一番感謝した年で、人への優しさとか人徳について考えさせられた一年だった。
本作に重ねる訳ではないが、振り返ってる今の時期に見られてよかったし、周りへの感謝も信頼も忘れずに来年へ挑みたい。

みんなの感想を見ていて、大筋の感想は同じだけど、細かな着眼点とゆうか感じ方は違って。
それもまた人生だし、映画を観た人の特権であり、醍醐味と感じた。
そんな訳で体験含めてこの点数です。

以下はポッドキャストより


・めちゃくちゃ寒そ〜〜と思ったら人工雪で夏の撮影とのこと

・監督含めイタリア系で赤狩りの影響で、その後ほぼ映画を撮れなくなってしまった

・「死のうとした人が人生を見つめ直す物語」は本作が原点。そして世界の人が初めて見たパラレルワールドもの
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