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天使の復讐のTenKasSのレビュー・感想・評価

天使の復讐(1981年製作の映画)
5.0
超わかりやすい表象とアホみたいなアクションや雑めな編集とは裏腹に、複雑さも兼ね備えている。セントラルパークで全員倒したあと呻く男にもう一発撃ち込むところが構図やらなんやら色々極まってて素晴らしい。拍手したくなった。
終盤のスローの惨劇は、もはや復讐ではなくなって(その人別に何もしてない…)と思うと同時に(この人も何もしてないのに2度もレイプされたんだった…)と思い直る。
一人になりたくてもなれない街に住み、口が聞けず(言葉を奪われ?)募る鬱憤によってか言葉に成り変わり発射される銃声。しかし男性もまた自身に跳ね返る男らしさから悩み苦しみ死を選び、それを目にして不安定になる。この男性憎しの価値観が揺らぐ感じどこかで見たなと思ったら『アンダー・ザ・スキン』だった。やっぱりこの映画も現在の色々な映画に繋がってるんだな…アベル・フェラーラをまたあれこれ見直したくなった。
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