BOB

野良犬のBOBのネタバレレビュー・内容・結末

野良犬(1949年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

三船敏郎×志村喬のバディ刑事ドラマ。

敗戦後間もない、うだるような暑さの東京。新人刑事が拳銃を盗まれた事から始まる社会派サスペンス。

「狂犬」

実直で血気盛んな新人刑事と、達観している穏やかなベテラン刑事という組み合わせが良い。今となってはベタなコンビ像もここから。

戦後闇市やジャイアンツvsホークスなど、当時のドキュメンタリーのような映像を観れたことは貴重な経験だった。

対位法による印象的な演出。
復員中の二人の若者。一人は刑事に、もう一人は殺人犯に。善悪紙一重。
花畑での泥臭い決闘。生死を懸けた緊迫の場面に流れるのんびりとしたピアノ曲「ソナチネ」。

📝「復員」・・・軍隊の体制を"戦時"から"平時"に戻し、兵を動員状態から服務待機に戻すこと。軍務を解かれた兵が帰郷すること。

📝「アプレゲール」・・・戦後派。旧世代が若い復員兵たちをこう呼んだ。

「何、拳銃を盗まれた!」

「不幸は人を立ち上がらせもするし、だめにもする」

「ちょうちょ、ちょうちょ、菜の葉に止まれ♪」

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