アラシサン弐

野良犬のアラシサン弐のネタバレレビュー・内容・結末

野良犬(1949年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

今日ある刑事モノの原型ともいえる作品。

刑事のピストルが盗まれる事件から、次々に新たな事件に連鎖していく。そして事件を通して、強盗でもしなくては生きていけない戦後の実状が描かれている。

「世の中は悪いかもしれないが世の中のせいにする奴はもっと悪い」
主人公と犯人は鞄を盗まれたという同じ経験をしているが、一方は刑事を志し、もう一方は犯罪者になってしまった。その決定的な違いは、踊り子の部屋で放たれた主人公の台詞にある。そしてこの作品は、環境や境遇が辛くても、嘆くだけでなく受け入れてグレずに生きよう、ということを伝えたいのであろうと思った。

三船敏郎は頼りなくても格好いい。
アラシサン弐

アラシサン弐