だすぷーちん

華麗なる一族のだすぷーちんのレビュー・感想・評価

華麗なる一族(1974年製作の映画)
3.7
金融機関再編成時代、弱小都市銀行のオーナー親父が下克上を狙う悪だくみを始めて、みんな酷い目に遭う!

      ※ ※

古色蒼然という言葉が、これほど当てはまる、厳かな大作映画は、どうでしょうか、さすがに少ないような気がします。

まさに山﨑豊子原作小説の、嫌らしく小難しい物語り世界が、繰り広げられます。

債務者を小馬鹿にする阪神銀行の行員の態度、高炉をもたない阪神特殊鋼に銑鉄を供給しないという酷い嫌がらせを続ける帝国製鉄の輩(中の人は七曲署の長さん) 、親父大介の鉄平への嫌がらせ、見てて、かなり胸糞です。
そもそも、山﨑豊子の作品で胸糞じゃないのって、あったっけ?というかんじ。

長尺の大作のため、進行がなかなかだるく、しかも、山﨑豊子の紡ぎ出す登場キャラは皆、性格に癖が強く好感度に欠け、出てくる誰にも共感するのが難しいというまーしんどい映画でした、これ。
だすぷーちん

だすぷーちん