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バスケット・ケース2のSameのレビュー・感想・評価

バスケット・ケース2(1990年製作の映画)
3.2
名作『バスケットケース』の正当なる続編です。監督も同じくヘネンロッター監督なんですが、この映画はヘネンロッター監督が他の映画が撮りたくて出資者を探していたところ、「バスケットケースの続編作るんだったら金出すで!」と言われイヤイヤ作ったと言われてます。

だけど個人的には悪くない、というか結構イイ!!

前作とは雰囲気の違う、着ぐるみフリークス映画になっていてとっても楽しいです。
前作は着ぐるみと呼ぶことすらギリギリのへなちょこ造形だったベリアルも、今回はたまに顔を人間が演じてたり、少しだけ造形が良くなってたりして、すっかりまともなB級映画になってました(笑)

【あらすじ】
前作の直後から物語は始まる。
ホテルの窓から転落したドゥエイン&ベリアルの兄弟。前作では死んだかに見えたが、2人とも生きており病院に搬送される。このことがニュースになり兄ベリアルのフリークスっぷりが大々的に報道されてしまう。
これをテレビで見ていたフリークス人権活動家?のルースは病院から2人を救出し、自分の屋敷に連れて行く。彼女の屋敷にはたくさんのフリークスたちがかくまわれていた。ここで、ドゥエインはルースの孫娘と、ベリアルは彼と同じような形のフリークとそれぞれ恋に落ちる。
しかし、彼ら2人の行方を追っていた女性記者が、彼らのかくまわれていたこの屋敷を発見、彼らの平穏はまたしても破られてしまう。。。

どうでも良いかもですが、ドゥエインの役者さん、前作と同じ人が演じているのですが、映画が8年後に作られているため

前作の直後の設定にもかかわらず、すっげーおっさんになってます。

それに合わせてか、なんとなくベリアルも大人な感じになってるし(笑)
ルース宅にいるフリークス達は、ふざけて作ったとしか思えないような造形の奴らばっかりで、三日月みたいな顔のやつや、歯が顔の3倍くらいあるやつ、ただのカエル、顔中鼻だらけなどなど、中途半端なヘルレイザーみたいでおもしろいっちゃおもしろいけど現実味が無さすぎて、若干マイナス点ですがこれも時代の空気?でしょうか?

まあ、こいつらは仕事しないのでどうでもいいけど(笑)

というわけでここからはネタバレ








この映画、ゴミ扱いされているのですが、前作と反対をやってみせていてなかなか興味深いです。
前作ではベリアルはフリークである自分を呪い、まっとうな人生を歩み始めたドゥエインを憎み、まともな人間のまねごとをしてみたりします。弟ドゥエインも兄を思いながらも恋人の登場や都会での暮らしに戸惑いながら、普通の人間らしい暮らしに憧れていくのでした。
この映画では立場が逆転、ルース宅ではフリーク達に囲まれベリアルには同じ姿の恋人もでき、彼が普通であり、一人まともな姿であるドゥエインは異物なのです。
そして、ドゥエインはルースの孫娘に恋いこがれ、自分が異物であるルース宅から2人で出ようと再三持ちかけるのですが、この孫娘にも秘密があったんですねえ。

なんと孫娘もフリークだったのです!

この孫娘がフリークだとわかるシーンですが、ドゥエインと孫娘のベッドシーンなのですが、対比的にベリアルとべリアル似のフリークスとのセックスが描かれるのです!

あれ?ベリアルって性器ついてたの??

前作で確か殺した女に乗っかって、性器もないのにセックスのまねごとに励む姿が、最高に悲しかったのに。
まあそんな台無しなシーンなんだけど(笑)同じ監督がやらかしてるので、ぶっ壊したかったというかベリアルがまともにセックスできる描写(彼の方が普通だという表現として)が必要だったのでしょう。
でも、このセックスシーンはなかなかのビジュアルショック!

とにかく恋した孫娘がフリークだとわかり動転したドゥエインはもみ合いの末、窓から窓娘を突き落としてしまいます。
彼女が死んでしまうと、彼は驚きの行動に出ます。
バットを持っていって、ピロートーク中(笑)のベリアルを殴りつけると、ぐったりしてるベリアルを自分の脇腹に強引に縫い付けるのでした!!

で、映画は彼の笑い声とともにエンドロールを迎えます。。。

どうなっちゃうんだ(笑)
これは完結編のパート3が気になりますねえ。
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