ロンビュー

都会のアリスのロンビューのレビュー・感想・評価

都会のアリス(1973年製作の映画)
2.9
ヴィム・ヴェンダースがモノクロで描いた情緒に富むロードムービー。

この映画は、チャック・ベリーの「メンフィステネシー」に着想を得たという、この曲は私はビートルズのカバーで認知していたが、この曲からのアイディアをロードムービーに落とし込むのはすごいと感じた。

「都会のアリス」には少々小難しい台詞が多く、序盤ではロードムービーになるとは思ってなかったのだが、見終わったあとはフィリップとアリスの関係は、私の中でひとつの形として残っており、同監督の次のロードムービーである「まわり道」にすぐ行くには後ろ髪を引かれる思いがありました。

アリスの性格が年不相応で少し達観しているところがあるのかなと感じた。同時に凄いわがままな時もあり、アリス役の子役の子は割と複雑な役を演じています。あと、感情の起伏が全登場人物小さい気がする(もしくは、表に出してない)。

初めてヴィム・ヴェンダースの作品を見るが、都会のアリスはカットの仕方というか、場面の移り変わりが独特のテンポで違和感を感じるところが少しあった。この映画はどんどんのめり込んでいくタイプの映画と感じた。なので、物語の序盤はこれから面白くなるんだという気持ちで見ることをオススメします。

エンパイア・ステートビルを吹き消すシーンがお気に入りです。
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