あべべ

ロストロストロスト/何もかも失われてのあべべのレビュー・感想・評価

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2021/08/26 シアター・イメージフォーラム

カメラが身体と一体化して撮られたようなような日記映画。

REEL FOURの最後か、REEL FIVEの始まりにか忘れてしまったが(おそらくREEL FOUR)、以下のような独白がある。「記録することは私の習性になってしまった」「私は多くのものを失った」。
それゆえ彼は撮る。過去の欠如を埋めるため?あるいはこれ以上の喪失を防ぐため?

初めはリトアニア人コミュニティ内での映像が主だった。進行とともに、映像が向かう先も増えてくる。海へ行く。山へ行く。街へ出る。ベトナム戦争反対のデモ行進を撮る。
リトアニア人としてのアイデンティティに依拠した映像から、アメリカ在住者としての側面も徐々に映像に浸透してくる。