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豹(ジャガー)は走ったのmitakosamaのレビュー・感想・評価

豹(ジャガー)は走った(1970年製作の映画)
3.4
狙撃・弾痕と続いた加山雄三の東宝ニューアクション。3作目の今作が一番トンチキだがエンタメ性は一番あったかな?

東ネシアなる国(どこやねん?)でクーデターがあり大統領がアメリカに亡命。経由する日本滞在の3日間を護衛する為に奮闘する加山雄三。
加山の役は、護衛のために後手に回らずに射撃が出来るよう密命を受け、そのために辞任をした刑事。
東ネシアの元大統領を狙う、クーデター組織の暗殺者達。更に東ネシアに武器密輸をしていた貿易会社のスナイパーも暗殺を企てる。このスナイパーに田宮二郎。格好良い。
かくして大統領を守る加山(と後輩の高橋長秀)VSクーデター組織VSスナイパー田宮の三つ巴の状況となる。

やはり田宮二郎の格好良さに比べると加山雄三はモッサリして見える。暗殺者に対し先手を打つために刑事を辞任してまで得た密命なのに、それでも後手に回ってる。
そもそも、影ながら大統領を護衛する役なのに乗っている車が白のワーゲンだ!オカシイだろ???

田宮二郎は格好良いが、行きずりでパツキン女と良い仲になる。正直この娘もモッサい。ベトナム戦争で夫が死んだ女という設定で悲劇性を装ってはいるが、なんか冷静な殺し屋の田宮二郎と不釣り合いだ。
もう一人、加賀まりこが貿易会社の有能秘書として暗躍するが、可愛いのに加山・田宮と大きく関わることが無いのが惜しい。

靖国神社でのロケなど驚くべき点も多い。
そんな中、加山はパツキン女を誤射してしまい、報復に田宮は後輩君を殺す。
お互い仇同士になった二人は、大統領の出国につき最後の攻防戦を行う。これは無事出国させた加山の勝利。
この際、加山は車をワーゲンから白のアルファロメオに乗り換える。役的にも田宮の方が似合ってたのになぁ。また加山は最終的にストックをつけたモーゼルミリタリーを使用。これまた似合わない!エレガントな銃と無骨な加山とのミスマッチ。

仕事としては加山が勝ったが、最終的に二人は決闘し合うことになる。二人で車で廃工場に行き、加山は降りて田宮は一旦外に出てから戦い始めるんだ。なんか回りくどいな。

そもそも田宮が黒豹で加山がポインターだと劇中のセリフにもある。主役は加山雄三だが、タイトルのジャガーは田宮二郎のことなのか?その辺もなんか変だ。
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