arch

ダーティハリー3のarchのレビュー・感想・評価

ダーティハリー3(1976年製作の映画)
2.3
ダーティーハリーは常に差別表現やミソジニー描写等の批判を踏まえて修正して続編を作ってきた。
本作は女性を相棒にして、作品をジェンダーの観点でブラッシュアップしようという気概が感じられる。ただ作中で市長が女性の積極的な参加を打算的なアピールとして利用しようとしたように、本作もそんなポリコレ意識でしかない。
そんな意識であるが故に結局消費される女性として、浅い人物描写しかないのだ。

またそういった配慮の杜撰さだけでなく、前2作ではダーティーハリーの危うい暴力警官としての一面をあわせ鏡のようにした犯罪者等色々趣向が凝らされていた印象だったが、本作はただのヒッピー集団だったため、特に思うことも無く終わってしまった。

最後のアルカトラズでの撮影は奇しくも、クリント・イーストウッドの名作『アルカトラズ島からの脱出』と連想させたりはするが、まぁそれだけ。

残念。
arch

arch