YUKI

インファナル・アフェアのYUKIのレビュー・感想・評価

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)
4.4
【潜入捜査モノの一大金字塔】

ストーリー:4.4
芸術性:4.4
演技・俳優:4.6
演出:4.2
感情の揺さぶり:3.9(※)

※オマージュとされる「新しき世界」を先に見てしまっていたので、既視感があったため。非常に残念。

上述の通り、心から悔やまれるのは、「新しき世界」を先に見てしまっていたので、ストーリー自体は知ってる内容をなぞるような感じだったこと。
ただ、アンディ・ラウのギラギラした感じと、トニー・レオンのどこか影のある感じが非常に心に響く。トニー・レオンは細い細い一本の糸で繋ぎ止められた元警官という危うい立場が生む、不安にまみれた根無し草という状況を見事に演じ切っているし、アンディ・ラウはどちらかというと表の世界でうまくいって絶好調、向かう所敵なしという姿になっている。
強面の警視や、何を考えているのかわからない、腹の底が見えないマフィアのボスも香港ノワール、香港マフィアものには欠かせない要素でたまりません。警視がビルから落ちてくる演出は当時だと本当にインパクト強かったんだろうな…
また、香港の雑然とした街の様子やガラケーもきちんと脚本に要素として組み込まれてるのも良い。
スコーンと抜けた青空と夜と高速と教会と。ジョンウー作品を思い出しますね。
2,3も見る予定ですが、蛇足になってないといいな…
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