【天才ソクーロフの映画は、凡人には理解不能?】
ロシア映画。アレクサンドル・ソクーロフ監督作品。スタンダード・サイズ。
ソクーロフはこの時期、昭和天皇だとか著名な人物を映画化することに熱を上げていたようだけど、これもその1本。
といっても、革命を主導する勇ましいレーニンではなく、晩年の肉体も頭脳も衰えたレーニンを描いているところがミソ。いかなる権力者といえどもこうなっちゃおしまい、というか、誰でも最後はこうなるんだろうな、とは思うけど、そうなるとなぜわざわざレーニンを取り上げたのかがよく分からない。
画面は人物や建物の輪郭が曖昧で、緑がかっており、その点では昭和天皇を描いた『太陽』よりソクーロフらしいとは思う、けど。