リアムギャラガー

おつむてんてんクリニックのリアムギャラガーのネタバレレビュー・内容・結末

おつむてんてんクリニック(1991年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

コ、コメディ…?サイコホラーじゃなくて……?

あらゆる種類の精神病を持ってるタイプの患者ボブがバカンス中の主治医マーヴィン先生に付き纏いまくって最終的にマーヴィン先生の別荘を燃やす話ですね。怖。

最初はかろうじて乾いた笑みを浮かべられたけど、途中からはその笑みも凍りついたよ。ぶっ飛んだ話のようで、めちゃくちゃリアルなんだよな……ボブのことを嫌ってるのは当事者であるマーヴィン先生だけで、周りの第三者たちは「なんでボブを助けてあげないの?」って責めてくる感じとかさ…終いにはマーヴィン先生の味方がいなくなっちゃう感じとかさ……

「帰れ!!」って言ってんのに帰らないで家の外に立ってるボブ怖すぎる。何がホラーって、ボブはマーヴィン先生の家族とか知り合いとかの前ではめちゃくちゃ朗らかに振る舞うんだよな…まぁそれが素なんだけどさ……怖いて…

そこがめちゃくちゃリアルすぎて、そんな人がメソメソ泣いてたらそりゃみんな「なんで助けてあげないんだ!!」ってキレるよな、って……違うんすよそいつ自殺したフリするし鬼電してくるし勝手に住所特定してくるんすよ…てか医者は本来バカンス中なんすよ………

何が怖いって(全部怖いんだけど)この映画勧めてきた友達が「スカッとした😁」みたいなこと言ってきたのが一番怖い。個人的には自分史上最もスカッとしなかったと言っても過言じゃないんだけど、まぁ感性は人それぞれだしね!!もうこいつ怖いよ。

「スカッとした」派が言うにはマーヴィン先生が序盤で適当にボブをあしらったのが許せなかったらしい。いや確かにあしらうのは悪かったけどそれにしてもさ…今思ったけどもしかしてこの映画、どっちに感情移入するかで自分がボブとマーヴィン先生どっちの人間かわかるんじゃないか…?

せめてボブが最後にマーヴィン先生の別荘を燃やすのが「全然俺の相手してくれないじゃん!」っていう悪意を持ってやったことならまだ救いようがあるものを、ボブはただの鈍感うっかりさんなだけなんだよな…マーヴィン先生の葬式でマジの号泣とかしそうなんだよな…ボブ……


僕は昔知り合いが深夜に鬼のようにラインと通話を要求してくるのと、留学中なのにただひたすら夢の内容を記しただけの分厚い手紙を1ヶ月で7通郵便で送ってきたのがトラウマすぎて鑑賞中もボブに怯えまくっていた圧倒的にマーヴィン先生側の人間でした。ハハッ!!!