OASIS

おつむてんてんクリニックのOASISのレビュー・感想・評価

おつむてんてんクリニック(1991年製作の映画)
3.4
人混み恐怖症の患者に付きまとわれる精神科医の悲劇を描いたコメディ。

なんとか自分の症状を治して欲しくて、休暇中の別荘にまで押しかけてしまう迷惑な患者を絶妙なイラつかせ加減で演じるビル・マーレイの名人芸が炸裂。
それに応じて、クソ真面目な医者で巻き込まれながらブチ切れるリチャード・ドレイファスのお堅い顔に似合わない演技もこれまた笑いを誘う。

患者を遠ざけようとするものの、その飾らない人柄で家族の信頼を得てしまい、逆に医者の方が家族から疎まれてしまうというのは良くある展開ですが、ビルのキャラは悪気が全く無いので、ムカつくべきなのかそう思わない方がいいのかというのが微妙でした。
徹底的に策略家として描くとそれこそ憎たらしさ満点ですが、そっちの方がキャラに合っている気もしました。

そして、いくらなんでも医者に訪れる出来事が不幸の連続過ぎて可哀想としか思えないので、いくらハッピーエンド風な締め方をされても「うーん?」という印象。
とはいえコンビの掛け合いは面白いし、ビル・マーレイのキャラクターをどの程度許容できるかで楽しめるかが決まると思いました。

それにしても、邦題が「バス男」並みに酷かった。
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