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永遠の戦場のnagashingのレビュー・感想・評価

永遠の戦場(1936年製作の映画)
4.0
激アツ。永遠の戦場という虚無において、それでもなお連綿と受け継がれていく意志。空襲→塹壕守備→突撃→電話架設と、躍動と緊張が交互に構成された戦場の緩急と迫力が圧巻。ランプを投石で破壊する磊落かつ能率的すぎる消灯、風によって官能的に舞い落ちる紙の動きなどもたまらない。兵士の死に意味や答えを求めるジューン・ラングは、男の愛を得ても実質的には疎外されており、ここでもまた女は徹底して男の連帯を彩る添えものとして扱われる。ある意味で場違いな役どころを完璧に体現するその場違いな美しさ。
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