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父子鷹のmitakosamaのレビュー・感想・評価

父子鷹(1956年製作の映画)
3.5
スカパーにて。子母澤寛の原作で勝海舟の父親を描いた話とのこと。
勝海舟の父子を、歌右衛門・北大路欣也の父子共演で演じる。なんと欣也さんが13歳のデビュー作ですよ。少年時代があったんなな。

旗本の男谷(おたに)家の3男で、勝家に養子に出された小吉。賄賂が嫌いな頑固者で出世に無縁な小吉に本家の兄は厳しくあたる。父(志村喬)は案外甘やかす。

面白いシーンが、父と夜歩きしている時に屋台の蛍売りが通る。父は買おうとするが小吉は反対する。挙句に屋台の親父を川に突き落とす(笑)
直後、父が倒れるが、お見舞いに屋台の店主が兄貴分が庭に蛍を放してくれる。
うわぁ〜凄い良いシーン!

御番入りし、役職に就くが上司の嫌がらせに業を煮やし斬り殺しちゃう。
一家は小吉を牢に入れ監禁。その間に息子も産まれる。
兄により凛太郎と命名。後の海舟。小吉は勝手に名付けられて最初は涙目になる(笑)でも良い名前に直ぐ感動。

凛太郎が若くして物凄い出世して、トンビが鷹を産んだと言う小吉に、家の使用人は親子鷹だと言う。
その使用人は家計の助けの為に屋台で蕎麦を売っていたのがわかる。これを助けていたのも先の屋台の親父だ。これまた良い話。

歌右衛門にはめずらしく、ちょっとダメなキャラクターを演じる。しかし貫禄は隠せん。
おかしいと思い調べたら、この時歌右衛門が50歳。小吉が牢に入れられたのが20代前半とのこと。年齢設定が全然合ってないな(笑)
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