マーくんパパ

君去りし後のマーくんパパのレビュー・感想・評価

君去りし後(1944年製作の映画)
3.3
アメリカ版“銃後の妻”物語と言いつつそこは戦勝濃厚な時期のアメリカ家庭、全体がほのぼのして戦時中“若草物語”となってます。夫の出征で厳しい台所を賄う妻アン(コルベール)と2人の娘ジェーンとブリジット(ジョーンズ&テンプル)、貸部屋にやって来た退役大佐(モンティ・ウーリー)とその祖父のような立派な軍人になれないひ弱な孫(ロバート・ウォーカー)、昔からアンを好いていた義弟大尉のアントニー(コットン)らの交流を描く。姪ジェーンにも好かれるJ・コットンはヒッチコック『疑惑の影』の影は引き摺らない最後まで陽気で人のいいでした。相思相愛となったジェーンとアントニーだが結婚の約束交わして出征したのも束の間戦死してしまう。製作者セルズニックと公然の不倫中だったジョーンズの夫がこの恋人役のウォーカー、撮影中に別居〜離婚となった裏話の方が凄すぎる。とても銃後の母や娘を任せられないと突っ込みたくなる一編でした。