櫻イミト

ソロモンとシバの女王の櫻イミトのレビュー・感想・評価

ソロモンとシバの女王(1959年製作の映画)
3.0
「ビッグ・パレード」(1925)「群衆」(1928)のキング・ウイダー監督の最後の長編映画。旧約聖書の「列王記」と「歴代誌」に記されたソロモンとシバの女王の物語の映画化。カイエ・デュ・シネマ派から”妙な理論”で絶賛されたことでも有名な一本。

紀元前10世紀。病に倒れたイスラエル王ダビデは夢で神託を受け、2人の息子のうち弟のソロモン(ユル・ブリンナー)に王位を継承する。 その頃、エジプト・ファラオ軍に加わっていたシバの女王(ジーナ・ロロブリジーダ)は、ソロモンに近づくスパイ役を申し出る。。。

聖書の勉強のために鑑賞。イスラエルのユダヤ教とシバの神ラゴン、それぞれの信仰が物語の軸になっている。ウイダー監督の演出は安定して大きな不満はないが、同じく史劇である同年の「ベン・ハー」と比べると制作規模は小さく感じた。

シバ神に踊りを捧げる儀式シーンは「モスラ」(1961)や「キングコング対ゴジラ」(1962)に、娘の自己犠牲による天罰は「大魔神」(1966)に影響を与えているかもしれない。
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