せり

リリイ・シュシュのすべてのせりのレビュー・感想・評価

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
4.4
 市原隼人演じるリリィシュシュの熱狂的なファンの中学生(雄一)が鬱々とした日常を生きる話。リリィシュシュという歌手がこの物語に軸を通していると感じた。リリィシュシュのふぁんが集う掲示板のフィリア=雄一、青猫=星野ということが、リリィシュシュのライブ会場で発覚する。雄一は星野にチケットを取られ、ライブを観ることができなかった。ライブ後の人ごみの中で、雄一は星野を刺殺す。その後はそんな騒動がなかったかのように、日常の様子が描かれる。

 鬱になるというレビューが多かったので、覚悟して観たが、予想に反してすごく爽やかな気分。掲示板の書き込みでは心情を吐き出すのに対して、現実の雄一と星野は淡白に感じる。こういった傾向は現代人(自分も含め)の共感を得るはず。
 個人的に気になるのは、星野はいつからフィリア=雄一だと気づいていたのか…。ライブ会場で会う前に気づいていたような気がしてならない。
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