おはようございますこんばんは

リリイ・シュシュのすべてのおはようございますこんばんはのネタバレレビュー・内容・結末

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

思春期に起きる感情の起伏を映画として描いてる作品なのではないか。
登場人物の思いがけない行動や感情が昂った場面でクラシックが流れているのが印象的。やはりセリフに頼らない感情の表現がうまい。好き。
気持ち悪そうにして吐く場面では主人公だけに陽の光が当たっていたり、死ぬ直前は笑顔で楽しそうな場面があったりと、対照的な表現が多い。静けさの中で渦巻いている感情が伝わってくる。ゆっくりと展開は進んでいたことに気付かされる。
携帯に異常なほどたくさんついたストラップが後半場面で活かされることで納得した。
ただ単に生きる希望を描いた作品ではない。だからこそ心にくるものがあるし満足感があるし作品としての密度が高い。