さすらい農場

ダンケルクのさすらい農場のレビュー・感想・評価

ダンケルク(1964年製作の映画)
3.7
ー ダンケルクの青い空 ー

1940 Jun Dunkirk
ドイツ軍のヨーロッパ侵攻により陥落寸前のフランス
追い詰められた英仏軍の敗走
制空権を奪われ空爆と砲弾にさらされる
湾岸都市ダンケルクはこの世の果てのよう

通り雨のように撃ち放たれる機銃掃射
跡に残るは屍累々
傷つき疲れ果て、もはや兵士では無くなった男達
無常感に包まれた廃墟はまるで異世界
自国から撤退する絶望たるや

地獄巡りのごとく一人彷徨うジャン・ポール・ベルモンドのやるせない表情
廃墟の一軒家に残る、場違いに可憐なカトリーヌ・スパークの美しさ

非常事態に踏み躙られる世界の無常
人の生死を分ける[運命]と[選択]
ノーラン版とは全く違う視点の2日間