南森まち

真夜中のカーボーイの南森まちのレビュー・感想・評価

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)
4.4
自らの男性的魅力で成功しようとテキサスからNYにやって来た主人公。しかし、彼の時代遅れのカウボーイスタイルは受け入れられない。そんなある日、彼はバーで男性紹介のマネジャーを名乗る男に出会うが…というお話。

このラストが苦いニューシネマの世界、素晴らしい。余韻が残って、なかなかレビューが書けませんでした。
都会の闇にだまされそうになる若者と、彼を騙す詐欺師の関係が次第に変化していき奇妙な相棒になっていくのが愛おしい。
そしてダスティン・ホフマンの詐欺師の小男が本当にいい。…いや、悪いやつなんだけど、何かイイ。彼の存在こそがシンプルながら都会に飲み込まれる若者たちを描いている。
しかし、この時代設定で金持ち女性向けの男性紹介サービスが堂々と店を出せるNYはつくづく魔境だ…