ピュンピュン丸

真夜中のカーボーイのピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)
3.9
自分をモテると信じていて、ご婦人方むけの売春で身を立てられると思っている、ちょっと頭の弱い脳天気な若者ジョー役にジョン・ボイド。その青年を騙して小金をくすねた男役にダスティン・ホフマン。敵味方のような関係から友情へと様変わりしていく、こういう映画は、アメリカ映画の真骨頂だよなぁ。

そもそもアメリカという国自体が、違う価値観の人間たちが渦を巻いているような国で、そのなかで信頼とか友情とか愛とかが芽生えることが全くないのなら、社会が成り立っていない。だから、こういう映画はアメリカそのものなんだと思う。

二人の演技が最高。
ダスティン・ホフマンの演技は自分的には『レインマン』での演技以上にこちらが好きかもしれない。さすがだなぁ。

でも、この映画はやはりジョー。そんなに利口ではないけど、最後にほんとうに大事なことを悟る。遅ぇーよ!って言いたくなるけどね。(笑)

ジョーの心の美しさに心打たれるよ…。